引っ越し先はあたしの隣⁉︎
「泣くなよ」
優しく笑いながら頭をなでる隼田くん。
「……っごべんなざい……っ」
あまりにも優しすぎるから涙が止まらない。
「はあーー!スッキリした!落ち着いた?」
やっと落ち着いたあたしに聞いてくる。
「う、うん」
「よかった」
大好きな笑顔を向けられてあたしもつられて笑顔になる。
「木下は、やっぱり笑ってた方がいいよ」
そう言いながら頭をぽんぽんと。
……。
…………。
………………っ!
ぎゃあああああああああ!あああ、穴っ!穴あぁあああ!どこぉおおおおおお!!
またやらかしたぁあああ!
もう死んじゃいそうっ!!
あああ、泣いちゃったよ。
あんな告白ないよぉおおお!ばか!もうバカ!!
「ブッ、木下百面相しすぎ。……くハッ」
そう言いながら思いっ切り笑われてるし。
「もう!笑わないでよ!!今すんごい恥ずかしいんだからっ!!」
「そお?可愛かったけど」
なぬ!?ふえぇええええええ!!
もう顔がやばいです。崩壊どころか溶けてしまいそうっ。
『可愛かったけど』って!
可愛かったけどってなんなんですかぁあああ!
もうさっきから絶叫しまくりなんだけど。
自分のしてきたことがフラッシュバックすると恥ずかしい事ばっか大抵はやらかしてる。
もう今回は最高に恥ずかしい出来事なんですけど!
「木下、おちつけ」
「は、はいぃ」
返事はしたもののムリだから!
隼田くんの手が肩に乗ってる時点でアウト。
隼田くんの手が頭に乗ってる時点でもアウト。
もういろいろアウト過ぎて、心臓が持たないよー。
「……心臓が壊れちゃいそうだ、よ」
く、口が滑ったっ。
聞こえてないといいなっ。
「壊れちゃいそう、か」
あたしを見て言うとニヤリと笑った。
そして手首を掴んで自分のところに引き寄せた。