引っ越し先はあたしの隣⁉︎
そう意気込んだとき、木下からきた。
【うん。わかった】
…………。
あ、あれ?これだけ?てか、なんか素っ気なくない?
木下らしくない返信に俺は戸惑う。
逆に怒った?
でもなんで。俺が素っ気ない返事するから?
でも木下はそんなことで怒る感じじゃないと思うし、それにガチで怒ってる姿とか見たことないし。
わかんねー。
とりあえず謝ろ!素っ気ない返事ばかり送った俺が原因だし。
〔木下、怒った?ごめん。素っ気ない返事ばかりだからだよな。これから絵文字とか頑張るから!〕
これでよし!
──数分後。
木下から返信が来た。
でもね……なんか予想してた返事と違う答えが来たんですけど?
メールの内容は、
【全然怒ってないよ!隼田くん、無理して絵文字使わなくていいからね?ごめんね。気遣わせちゃって……】
と書かれてあった。
まずは怒ってないみたいで良かった。それに木下らしい返信に戻ってたし。
でもなんで、あんな感じで送ってきたんだろうか。
うーん。俺にはわかんねぇ。
俺は頭を抱え込んだ。
言葉って難しいわ、ほんと。
人間なのにな。
スマホを眺めながらぐるぐると考えが巡る。そしてあることに閃いた。というか気付いた。
電話があるじゃん!って。
気付くの遅くね?サルでも分かるようなことをさ。
俺はなんの躊躇もなく木下に電話をかけた。