引っ越し先はあたしの隣⁉︎
「ちょっ、隼田くん?!」
真っ暗になったのは隼田くの手があたしの目を覆ったから。
手を外そうと彼の手に手をかけるけど、あたしの力じゃ離せない。
あたしも負けないようにもう一度力を入れて離そうとすると、
「いま、こっち見んな」
とうわずった声で言った。
……っ!
え、なにこの反応!
これって、照れてるよね?!
だよね?!
や、違うか。
あたしの顔がやっぱ変だったからかな。
そうだったら悲しいけど、まぁ事実だし?それは受け止めるけど……。
そんなことより興奮が勝ってる。
いま隼田くんどんな顔してるのかなっ。
まだ目が覆われてるから見ることできないし。
こんなの滅多に見ないから、照れてる隼田くんを目の当たりにしたい!
「……なにニヤついてるんだよ」
「あいたっ……!」
うう。まさかのデコピン……。
せっかく手を緩めるタイミングを狙ってたのにー。
自分のおデコを押さえながら隼田くんをみると
「残念でした〜」
と笑ってみせられた。