引っ越し先はあたしの隣⁉︎
おまけ
帰り道
太っていることがコンプレックスで、恋から遠ざけていたあたし。
でも、今は──。
「舞美」
とあたしの大好きな笑顔を向けてくれる彼がいる。
「なに?」
そう尋ねるとまた柔らかい表情をして首を振った。
「ただ呼んでみただけ」
少し顔が赤い気がするけど、それよりもっと赤くしたあたしは俯いた。
「ふっ、可愛い」
「か、可愛くない!」
あたしのどこをみて可愛いと言うのか未だに謎なんだけど。
それでも顔がほころんでしまうのは、あたしが単純過ぎるんだ。
優しく包んでくれるその手を握り返して、家を目指す。
「斗真くん、これからもよろしくね!」
少しびっくりした後、彼は「こちらこそ」と最上級の笑みをあたしに向けた。
𝐹𝑖𝑛.