引っ越し先はあたしの隣⁉︎
やきもち
高校卒業してから一年経ったあたし達。
お互い忙しくてなかなか会えない日が続いたけど、今日は彼の家でマッタリ過ごしている。
「一人暮らしは楽しい?」
やっぱりね、寂しいんだよ。去年まで隣にいたんだから。
「舞美も一緒に住む?」
「へ?!」
「じょーだんだよ」
笑う斗真くん。あたしは口を尖らせた。
「冗談で言わないでよ…」
「それも冗談だけど?」
もう、斗真くんってば!
いつもこうだもん。
……少し意地悪してやる!
あたしは学科の先輩に褒められたこと、同学科の研究の手伝いを受けたこと…それとなく言っていった。
黙って聞いてくれるのはいいんだけど、なんかなあ…。
「そんでさ、桐谷くんが──っ」
勢いよく口が塞がれた。目を見開く。
「舞美、少し黙ろっか?」
「……へ、い」
これは、もしかして……!
「違うからなっ」
そう言った彼の顔は紅く色づいていた。
𝐹𝑖𝑛.