引っ越し先はあたしの隣⁉︎
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俺は体育祭実行委員で午前の部にシフトが入ってて
障害物競走の1位役を任されてた。
まず女子が走って、次に男子が走る。
女子の四列目がスタンバイしたところである人物に目が止まった。
真ん中に木下がいたから。
なんか……オーラが
すげぇ。
「……フッ」
「斗真、なに笑ってるだよー」
そう声かけてきたのは俺と同じ実行委員の北川真人。
確か、3組で敵チーム。
で、俺の幼なじみ。
まさか、コイツがいる高校に転校してくんなんてな。
「……笑ってないし」
「いーや!笑ってたね!誰見て笑ってたのかなー?」
あー、この目ウザい。
相変わらずだな。その性格。
気になることズケズケ追求してくんの。
でも、いいヤツってことは知ってる。
こうやってズケズケしてくんのも面倒見のいいところからくるんだろうし、良く周りを見てるってことだろーから。
「ねぇねぇ、誰見て笑ったのー?」
「ウザい」
真人を睨みながら言った。
「…斗真さん、怖いっすよ」
「だったら、離れろ。始まる」
前を向くと同時にピストルが鳴って走り出した。