引っ越し先はあたしの隣⁉︎
俺は役割に戻るため木下と別れた。
ほんと嬉しそうだったな、よかったな。
……あ。肝心なこと言い忘れてた。
俺は振り返ってまた木下のもとへ。
驚いた表情をしながら俺を見る木下。
なんで驚くんだろう。
そんな疑問を抱いた。
そんなことはさて置き、周りがざわついてるな。
これから言うことなんか恥ずかしいから、一回しか言いたくない。
だから、
「……耳かして」
そんなことを言った俺にまた驚きながらも耳を傾けた。
そして、
「……おめでと」
よし、言うことが済んだから戻ろうとした。
目の前にいる木下はというと。
固まってる……?!
もうみんな解散してるぞ……。
「おい、何固まってんだよ。もう終わってんぞ」
俺の声に気付き、周りを見渡す。
木下は慌てて周りにまぎれ込み席に戻ってった。
……おい、挨拶なしかよ。
ま、いっか。言いたいこと言えたし。
午前の部もうすぐで終わるし、午後は騎馬戦にリレー。
がんばろ。
俺は満足気に戻っていった。