引っ越し先はあたしの隣⁉︎






あー、今何時だろう。



戸の上にある時計を見上げて確認した。



……え。


自分の目がおかしいんじゃないかと思って目をこすってまた見る。



……ろ、くじ……じゅう、ろっ!!?




「うあーーーー!やばいっ!遅刻するっ!!」



えー、あたし何してんのー!


待って。さっき16時じゃなかった?時間経つの早くないですか?


あの時計が間違ってるのかも。


バッグからスマホを取り出し電源を点けた。




「まじですかっ!!」


時計もスマホも同じ時間指してるよ。


パニック状態まま服に着替え、少しメイクをして、髪を整えた。


メイクは事前に練習しといたからまぁまぁな出来だけど


汗が!!!


やばい、汗が止まらないんですけどっ。


せっかくのお化粧があっ!



ハッ!今何時だ?!


[18:29]



うあーーー!あと1分っ!



「もういいやっ!!」


あたしは鏡を見ずに玄関へ向かった。


お気に入りの大きなリボンが付いてる水色のサンダルを履いて、『よしっ!』と喝を入れる。




「行ってきまーーすっ!」

お母さんに届くような大きな声で言ってドアを開けた。








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