ずっと、すきでした。
「憂!ご、ごめ…トイレで迷子で、イケメン…っから、話してて、…ごめん!!」


「ちょっと、私怒ってないから…落ち着いて。詳しくは後で聞くよ。それより、麻衣子って何組だった?」



肩をがっしりと掴んでいる手を優しくはずしながら尋ねると、麻衣子はカッと目を見開いた。

「1ーC!!
確か、憂も一緒だよ!!!!!!」


「え、ほんと!?やったーぁ//」



2人で万歳をしながら喜びを分かちあっていると、ふと頭にあの人の声が響いた。

『1ーC』

あの人は確かに、そう言った。
今更だけど、あれって、私にクラス教えてくれたのかな…?

トクン…。

また…
まただ、…心臓がうるさい。
あの人の顔と声を思い出すだけで、すごく鼓動が早くなる。



これを何と言うのか私はもう知っている。



けれど、私は、もう……


「って事だから、ほら早く行くよー」


「ぇ、あ…う、うん」


< 6 / 54 >

この作品をシェア

pagetop