“毒”から始まる恋もある
*
朝日が眩しい。そして体が痛い。
目をこすろうとして、つけまつげが手の甲に刺さってビビる。
ああ、そうだわ。風呂入ってない。メイクも落としてない。ヤバイな、肌荒れする。
そう思って、ほっぺに触れてみてそんなに荒れてもないかと思う。
体を動かして、隣にいる彼の気配に納得する。
そういや、アレすると肌ツヤ良くなるって言うよね。女性ホルモンが出まくるのかな。
好きな人としたんだから尚更だろう。
「んー」
サダくんが体を動かして、私を抱きしめる。
「もう起きたん、史ちゃん」
「うん」
「何時?」
「えっとね、ああでも八時よ」
ベッドサイドの時計を見ると予想よりは時間が経っていた。彼もそう思ったのか、「ほか。やったら起きよか」と体を起こした。
均整のとれた上半身が露わになる。昨日のあれこれを思い出して、顔が熱くなるのが止められない。
「俺、先シャワー浴びるな」
「うん」
頬にキスをして彼が浴室へ消えていくと、途端に床に散らばった服が気になってくる。
ジャケットが皺になっちゃう。これくらいハンガーにかけておけば良かった。
起き上がって、落ちている下着を身につける。シャワーと浴びるためにまた脱ぐとはいえ、裸でいるのは落ち着かない。カットソーとスカートを着て、ジャケットはハンガーを借りて窓の桟にでもかけておこう。
とその時、ジャケットの裾が机をかすめた。
ガサガサ、と小さな音を立てて崩れる書類の山。
ヤバイ、落としちゃった。
慌てて落ちた紙を拾い集めながら、なんとなく見て、目がそれに釘付けになる。
吸った息を吐き出せない。
【カメリア】、【U TA GE】、【焼き鳥・ひだか】
落ちた紙には、沢山の飲食店の写真や店舗データ、メニューが載っていた。
そこに、このメニューはマル、味の濃い薄いだの、サダくんの字であろう書き込みが沢山のっていた。
朝日が眩しい。そして体が痛い。
目をこすろうとして、つけまつげが手の甲に刺さってビビる。
ああ、そうだわ。風呂入ってない。メイクも落としてない。ヤバイな、肌荒れする。
そう思って、ほっぺに触れてみてそんなに荒れてもないかと思う。
体を動かして、隣にいる彼の気配に納得する。
そういや、アレすると肌ツヤ良くなるって言うよね。女性ホルモンが出まくるのかな。
好きな人としたんだから尚更だろう。
「んー」
サダくんが体を動かして、私を抱きしめる。
「もう起きたん、史ちゃん」
「うん」
「何時?」
「えっとね、ああでも八時よ」
ベッドサイドの時計を見ると予想よりは時間が経っていた。彼もそう思ったのか、「ほか。やったら起きよか」と体を起こした。
均整のとれた上半身が露わになる。昨日のあれこれを思い出して、顔が熱くなるのが止められない。
「俺、先シャワー浴びるな」
「うん」
頬にキスをして彼が浴室へ消えていくと、途端に床に散らばった服が気になってくる。
ジャケットが皺になっちゃう。これくらいハンガーにかけておけば良かった。
起き上がって、落ちている下着を身につける。シャワーと浴びるためにまた脱ぐとはいえ、裸でいるのは落ち着かない。カットソーとスカートを着て、ジャケットはハンガーを借りて窓の桟にでもかけておこう。
とその時、ジャケットの裾が机をかすめた。
ガサガサ、と小さな音を立てて崩れる書類の山。
ヤバイ、落としちゃった。
慌てて落ちた紙を拾い集めながら、なんとなく見て、目がそれに釘付けになる。
吸った息を吐き出せない。
【カメリア】、【U TA GE】、【焼き鳥・ひだか】
落ちた紙には、沢山の飲食店の写真や店舗データ、メニューが載っていた。
そこに、このメニューはマル、味の濃い薄いだの、サダくんの字であろう書き込みが沢山のっていた。