7月9日
お互いのケータイを教えあったことなどなかったみたいにこれまでと同じ関係が続いて、1ヶ月経った頃、彼から初めての記念すべきメールが届いた。
内容は、今日の1限に遅れるので、代返をしてほしいとのことだった。
「なんだ」
思わず言葉がもれた。
「なに?誰からのメール?」
すかさず隣にいる友達が突っ込んでくる。
「ううん、なんでもない」
「うそだー、明らかにがっかりしてる。なんかあったの?あ、もしかしてあいつから?」
あいつ、は彼のことだ。
「なんで?」
わかったの?と続ける間もなく、
「わかるって。最近いい感じだなーって見てたもん。当たりでしょ」
悔しいけど大正解。
そんな言葉は飲み込んで、あたしは思いきり横に首をふった。
「まさか」
「ホントに?なーんだ残念」
あたしはこの友達、紗耶を信用していないわけではなかった。
むしろ、相談事はいつも紗耶にしていた。
ただ、それだけに彼のことは話したくなかった。
紗耶に話してしまうと、まるであたしが彼を好きになったみたいで、話せなかった。
まだ自分でもよくわかっていないこの思いは、そっと心にしまっておきたかった。
「そういえば」
と、紗耶が手帳を開いた。
「もうすぐあいつ誕生日じゃない?お祝いしてあげたら?」
「うそ、いつ?」
「7月9日」
あたしは一瞬で頭が真っ白になった。
内容は、今日の1限に遅れるので、代返をしてほしいとのことだった。
「なんだ」
思わず言葉がもれた。
「なに?誰からのメール?」
すかさず隣にいる友達が突っ込んでくる。
「ううん、なんでもない」
「うそだー、明らかにがっかりしてる。なんかあったの?あ、もしかしてあいつから?」
あいつ、は彼のことだ。
「なんで?」
わかったの?と続ける間もなく、
「わかるって。最近いい感じだなーって見てたもん。当たりでしょ」
悔しいけど大正解。
そんな言葉は飲み込んで、あたしは思いきり横に首をふった。
「まさか」
「ホントに?なーんだ残念」
あたしはこの友達、紗耶を信用していないわけではなかった。
むしろ、相談事はいつも紗耶にしていた。
ただ、それだけに彼のことは話したくなかった。
紗耶に話してしまうと、まるであたしが彼を好きになったみたいで、話せなかった。
まだ自分でもよくわかっていないこの思いは、そっと心にしまっておきたかった。
「そういえば」
と、紗耶が手帳を開いた。
「もうすぐあいつ誕生日じゃない?お祝いしてあげたら?」
「うそ、いつ?」
「7月9日」
あたしは一瞬で頭が真っ白になった。