あなたを待っている
俺は千鶴を抱きしめる。そして、

『千鶴が好きだよ。』

そう言ってキスをしようと顔を近づける。

『ごめん…ひろくん。もう…耐えられない。ひろくんのこと大好きだから、一緒にいたい。でも、ひろくんの心は、私じゃない誰かを見てるから…。』

千鶴は、泣きながら俺の胸を押してキスを避ける。

『千鶴…。』

『ひろくん。別れてほしいの…。ごめん…これは私のワガママなの。別れて…。』

『千鶴…俺は…千鶴のこと…』

俺の言葉を遮るように

『ひろくん。別れてください。』

そう言って着替えをしてベッドルームから出ていった。


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