あなたを待っている
俺は千鶴を追いかけベッドから出てリビングに行くと、いつの間に準備していたのか、大きなスーツケースを持った千鶴がいた。

『ひろくん。今までありがとう。私、出ていくね…。もう決めたことだから。』

『千鶴…。もう少し話し合わないか?』

『話し合って、どうにかなることじゃないじゃない!もう、ひろくんの気持ちは、私に向いてないじゃない!』

涙でぐちゃぐちゃの顔で俺に叫ぶように千鶴は言った。

『ごめん…。千鶴…ごめん。ごめん。』

俺は謝ることしかできなかった。
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