あなたを待っている
『でもね、もし、もう待てないとか他に好きな人ができたら、俺のこと気にせずに由希美の思うようにしてくれていいから。』

由希美は、俺を見つめて首を横に振る。

『私…たなくんのこと大好きなの。だから…待ちたい。たなくんが私を抱きしめてくれるまで待ちたい。』

『由希美、ありがとう。』


俺は、そう言って由希美の涙を指で拭った。
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