あなたを待っている
『たなくんね、多分、自分だけ幸せになったらダメだと思ってるんだよ。自分のせいで千鶴ちゃんを傷つけたこと、わかってるから…。だから、由希美ちゃんに何も言ってないんだと思うんだ。』

『ひろくん、自分で、その子のこと好きって大垣くんに言ってたの?』

『たなくんは、誰にも千鶴ちゃんと別れたことも言ってないんだ。俺も聞いてない。だから、由希美ちゃんのこと好きかどうかも、たなくんの態度で俺が勝手に好きなんだって決めつけてるだけ。』

『もう私のことなんか忘れてるのかと思ってた…。何で約束守ってるの…』

私は、涙が止まらなかった。


大垣くんの話に私は、ひろくんと別れるときに、悔しさから出た自分の言葉を思い出していた。

一生、ひろくんのそばで幸せな時間を過ごせると思っていたのに、その夢が崩された。

私以外の人を好きになった、ひろくんを許せなかった。
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