太陽の雫Ⅰ~輝く光の中にいる君へ~【完】
───亮「冷静にな。」


……冷静に。落ち着いて、全ての音を聞き分けろ。

アラシのスキを!


シ-ンッ


沈黙になった。


アラシはたいして息も荒くない。攻撃力もすごかった。瞬発力は人並み以上だ。視力や聴力も悪くはなさそうだし。

じゃあ。スキはなんだ?

…………


シュンッ ダンッ キ-ンッ


攻撃早すぎ!考える暇がない。どんどん、ナイフが振りかざされる。勿論。全部は防いでるけど。

攻撃されっぱなしで、全然ダメだ。

ん?

攻撃されっぱなし?

私からは一度もしていない。いや、しなかった

それをアラシは分ってる。違う。ボスがわかってたんだ。星華の前だから攻撃はしない。防ぐだけ。

必ず星華か守るから、その為に防ぐ。

だから攻撃はしない。攻撃をする。つまり殺すそんな姿を星華に見せるわけが無いと。

そうか。だからか。ボスはそれが分かっていたんだ。

攻撃をしないって言うこのに。
< 293 / 305 >

この作品をシェア

pagetop