any thing
どれだけ、歩いただろうか。
二人は疲れきって、木陰の下に座った。ここは空気が澄んでいる。
フィーラはここが好きになった。
王宮の外にこんなにいいところがあるなんて・・・。
あたしは自由になったのかしら?
フィーラは一瞬、そんな気がした。
だけど、次の瞬間、後悔していた。
どんな罰がくだるのだろうか。
ただではすまされないことは承知だ。それも時間の問題。
フィーラはいつしか眠りについていた。
--そんなの、気にしないわ。好きなだけ遊びましょ。だって、少なくともあたしの願
いが叶ったんだものーー
「フィーラ!!!!」
目覚めはフランクのどなり声で起こされた。
なんて、ロマンチックじゃないんだろう。
「んー・・どうしたの?フランク。」
「フィーラ、起きろ!!!」
「なによぉ・・。」
「お・き・ろ!!!!」
もう、たまんないわ。耳元でこんな大声出されちゃ!!!
「わかったわよ。何?」
フィーラは完全に起きてしまった。
「あのさ、これをみて。」
手渡されたものをみる。
何、これ。ビラじゃない。
「何、これ?」
そこには、フィーラとフランクの写真が乗っかっていた。
「捜索願いだよ。おれたちの・・。」
ふーん・・。こんなものまでだしちゃって・・。
お母様たち、慌ててるのかも。
でも、なぜなんだろう?
「ねぇ。」
「何?」
「もう一つ、あるんだ。」
「何?フランク。」
フランクはフィーラにあるものを手渡した。
フィーラは凍ってしまった。どうして、こんなものがフランクの手にー・・?
「フィーラとお揃いのペンダントなんだ・・。」