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 フィーラは凍ってしまった。

 どうして、こんなものがフランクの手に?

 あたしの・・おばあさまがくれたものなのに。

 おばあさましか、持ってない秘密なものだったのに。

 なぜ、フランクが持っているの?
 
 なぜ、フランクが知ってるの?

 「フランク・・。それ・・どこでみつけたの?」

 「偶然・・朝の買い出しに行ったら、おまけだよ、ってくれたんだ。」

 「本当に?」

 「本当・・さ。」

  どうも、態度が可笑しい。フランクは嘘を言っているわ。

 「おかしいわね。だって、これを・・持っている人は魔法使いなのよ?」

 「あぁ。知らない。」
 
 「じゃあ、それ、どこのお店でもらったの?そこへ案内してくれないかしら?」

 ・・・・ありえない。

 フィーラはそれを承知で聞いた。

 ・・・おばあさまから聞いた話が、間違ってなかったら、それはある、一族に伝わる

 魔法。いや、正式には力だった。

 フィーラはそれをおばあさまから受け継いだのだ。

 ちゃんと、儀式も済ませてある。

 「・・・・ついてこいよ。」

 「えぇ。」

  フランクは・・・何かを持っている。秘密の力を?それとも・・一族?

 



  「ここだ。」

  「へい、らっしゃい!!おや、さっきの坊主じゃねえか。どうよ、味は?」

  「美味しかったです。ありがとうございました。」

  「そうかそうか!!そりゃあ、よかった!!お?こっちの姉ちゃんは??なんの

   ようだい??今日は仕入れがいいんだよ!!さ!どんどん買ってきな!!」

  「ありがとうございます。あの、質問してもいかしら?」

  「へい!!なんだい?姉ちゃん。」

  フィーラは民間人と初めて話したため、すこし緊張していた。

  民間人は、こんなに楽しいのね。心が自然とあかるくなるなんて。

  「あの、・・・あなた、さっき、フランクに何かわたしました??」

  単刀直入に聞きたくなかったが、早いほうがいいから。

  「あぁ~、商品をわたしたべよ!!なっ。」

  「その中に、ほかに何かいれたの?」

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