any thing
「おばあさま!!」
窓から叫ぶフィーラ。
おばあさまはいた。
予告どおりに。
「フィーラ、心はきまったのかい?」
「ええ・・そうよ。」
そして、おばあさまをじっと見る。
「あたしはフランクを助けるわ。」
「そうかい、そうかい。ならばいいだろう。」
「・・・ええ。」
フィーラはにこりと笑った。
怖いけど、負けるもんですか!!!
そう言って、庭におりた。
「おや、まぁ、魔法が上達したのねぇ!!すごいわ!!フィーラ。」
フィーラとしては、これくらいのことなのに、と思いながらも少し、恥ずかしくなって いたことがわかった。
「あら、おばあさま・・これくらいでは、フランクを助けれないわ。」
少し、赤面しながら答えた。はぁとため息をつく。
本当は、魔法なんて2つか3つしかやったことないわ。
それも、全部、お手伝いの魔法・・。
ペンダントができる範囲の・・。でも・・
「まぁ、そうあせるんじゃないよ、フィーラ。おまえは強いんだから。」
-あたしが強い・・??-
あたしが?!
そうね・・おばあさまの冗談が強すぎてすごいわ。
「あら、おばあさまこそ。」
そう言って、フィーラは真面目な顔をした。
おばあさまは少し考えるような顔をして
「じゃあ、そろそろはじめるかね。」
といった。
フィーラは、待ってましたとばかりに
「えぇ!!」
といった。
「もう、後戻りはできないんだよ。いいのかね?」
「・・・いいわ。」
そして、胸いっぱいに空気を吸い込んだ。
あたしは強くなりたい。
だから、覚悟をきめたのよ。
もう、あともどりなんかできない。