学園世界のイロジカル
ん、ちょっと待ってちょっと待って。





私、15歳。高校1年生。零も高校1年生。



…大学?え?ん?





「…ねぇ、零。あんた…大学行ったの?」





「ええ。海外には飛び級制度がありますからね。

日本の大学も一応と思って、高校に僕は入学したんですよ」




戸惑いを隠せない私を不思議そうに見つめながら、


零は別になんともなさそうに答える。





飛び級…?



え、つまり零は…15歳までにイギリスの大学を卒業までしちゃったってこと?





「…椿って馬鹿なんですか?何度説明すればその阿呆面崩れますか?」





…いつの間にか椿って呼ばれてるし。私には"さん"を付ける価値もない、
そう言いたいの…?




って、違う違う!




なんなんだ零って…見た目不良なのに、実はめっちゃ頭良いとか…


天才…?




天は二物与えちゃってんじゃん!?


こんな素晴らしい頭に、めっちゃ綺麗な顔与えちゃってんじゃん!?





「神様なにやってんの!?」




「椿は高校に入学する前に、精神科に行ったらどうです?

知り合いに精神科医がいますけど、紹介しますか?」






…もう、零の言葉に反論する気も起きない。





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