学園世界のイロジカル
全然目で確認できなかったんだけど…?




私たちの驚いた表情に気付いたのか、龍矢はニコっといつも通りに微笑むと私たちの方にやってきた。





「いやぁごめんごめん、遅れちゃって」




「あ…ダイジョブ、です」




「なんで急に敬語?」




いやー、あんなすごい戦い見せられちゃ、ねぇ。



そんな事を思いながら人形たちの無残な姿を見ていると、途端「うあっ!」という、ちょっとマヌケな叫び声が。






「今の声何…って、アレン君!?」




え、大丈夫なのあれ!?メチャクチャ分厚い本をお腹の上に乗せたまま倒れちゃってるけど…!!




「アレンにはちょっと気絶してもらっただけだ、安心しろ」





柊が息を整えながらやってくると、龍矢の背中を思いっきりバシ!とたたいた。




「お疲れ。さすが”闇烏”さんだわ」





「やみ…がらす?」




なにそれ、ちょっとカッコいい感じのあだ名か何か?




「コイツさ、見たと思うけどかなりつえぇだろ?」



「はい…一瞬で敵を片づけてましたし」







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