学園世界のイロジカル
いや…目を離せないんじゃない…!


目を、"開けていられない"…!




「…まっ、ぶし…!」




突然大きな白い光に包まれる教室…!


会長さんの愉快そうな笑みが見えたのも、一瞬だった。




私達がいる講義場のような教室

目の前の繋がっている机や

隣にいる零さえも



見えなくなってしまう程の…強い、閃光…!!





「…ようこそ、

半世界へ」


…一体どれぐらい目を閉じていたのかな。

一瞬だった気もするし、長い時間だった気もする。




目を開けば



……目の前に聳え立つは、東京の某タワーには届かないものの、

軽く200mはいってそうな…




そんな高さの、西洋の城。




周りを見渡せば、映画の中でしか見たことのないような…ヨーロッパチックな街並み。




赤にオレンジ、黄色に水色。

色とりどりの屋根が、

この街を彩っている。






街を闊歩している…は言い過ぎだけど、

なんの躊躇もなく歩くのは、私達に似た顔の、黄色人種の人達。






「…どこよ、ここ…」




私のそんな呟きが…ニコニコと実に楽しそうに笑っている会長さんの耳にまで届いたようで。





「さっきも言っただろ?


ようこそ。



ここが"創られし世界"……






"半世界"」






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