学園世界のイロジカル
なんだか話が長くなりそうだったし、とりあえず皆に椅子に座ってもらう。




「超能力使いって言うのは、他のとは少し違うんだ」




…違う?




「えっと、龍矢とかQみたいな”影系”って言われてるってこと?」




「そうゆう”違う”じゃねえんだよ…なんつーか、”異色”って言ったらいいかもしれねえ」




異色…なにが他と違うんだろう。


確かに人間界ではありえない職だけど、それは龍矢やナミも同じだし。




「第一、俺ら職持ちはみんな超能力を使うって考えたら早いかもな」




「確かにみなさん、人間界離れした体力や戦い方ですしね」




「そう、零の言うとおり。

職持ちってだけで体力も向上するし、人間界では本の中でしか書かれないような戦い方だからね」




柊のタブレットも、龍矢の素早い動きも、ナミの魔術も。


ひとくくりに”超能力”ってこと?




なんだか3人の話についていけないけど、一言一言頭の中で少しずつ理解する。





「だから皆”超能力使い”には変わりないんだけど…」




そこで龍矢が、私の方を見て少し笑う。




「本物の”超能力使い”は、職自体”戦うこと”を専門とする人ばかり。

なぜならその超能力が、他の職持ちと違って桁外れの強さを持つからね」



< 173 / 533 >

この作品をシェア

pagetop