学園世界のイロジカル
…ん、ん?



一言一言頭の中で理解しようとしても、全く理解できないんですけど…?




しばらく沈黙が4人の中で走る。



それは数秒かもしれないし、もしかしたら1分以上だったかもしれないけど…




「……嫌だ。戦いたくない!」




「…その反応もなかなか珍しいものだよ」




やっと理解できた私の脳が、言葉として出せと指令した言葉は「嫌だ」でした。




だ、だってついさっきこの世界にはうじゃうじゃ人を襲うものがいるって聞いたばっかだよ!?



多分、超能力使いってそうゆう奴らと戦ったりするんだよね…?




私、なら柊みたいな空調の効いた施設の中での仕事が良い。




「しょうがねえだろ、それしか超能力使いの道はねえんだよ。


俺ら学生は、働いたとしても大人ほどのポイントは貰えねえし。


そんなに働きたくないんだったら学生決闘で好成績おさめろ」





「…もしかしてさっき柊が『死にたくないんだったら』とか言ってたのは、この説明をするため?」




深くため息をつきながらうなずく柊。



なるほど。ポイントでなりたっているこの世界、ポイントがなくなったら生きていけない。




だから私たちは、働いて稼ぐか、学生決闘の賞金(ポイント)をもらうかしないと生きていけないんだ。




「ま、電気とか、大まかな生活についてのポイントは学園側が保障してるけど、

食べ物や移動の時とか、娯楽等のポイントは自己負担だからね」





なるほど…だからポイントが必要なのか。


うう、15歳にして大人みたいな生活をするなんてなあ…



いや、持ち上がり組の人たちは12歳からだから…私よりも大変そう。



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