学園世界のイロジカル
「うう…ポイントについては分かった。

学生決闘とか、変な職をしなきゃいけないのも、分かりたくはないけど分かった。



なんで私が学園に行っちゃいけないのさ!?」





柊が全然行かせてくれない理由は、今のところ話されてないし。



零はまだいいとして、なんで私がダメなのよ!





「それは龍矢が詳しいな。体験者だし」




「体験者?龍矢が?」




あー、と言いながら苦笑する龍矢。


なんか、嫌なことを思い出してるみたいで。




「僕の忍者もだけど、超能力使いもかなり珍しい。


僕のネットワークでも、数年前の卒業生に1人いただけで、今の学園にはいない可能性が高い」




確か龍矢の忍者も、学園では唯一龍矢1人だけ。



…なんか超能力使いも、かなり孤独な職らしい。





「んで、それがどうしたの?」



「珍しいってだけで人は食いつく。

そしてタチの悪い奴はその場で戦闘に持っていき、慣れない相手を倒して周りに『自分はあの珍しい職の奴に勝った』と言って名声を欲しがる」




「…もしかして、龍矢もあるってこと?」




私の問いに龍矢は苦笑しながらうなずく。




「この世界じゃ、路上で戦ってても大した問題にはならないからね。

もちろん、罪のない者を殺したら罰せられはするけど」




…いや、それ普通です。


それが普通ですよ。なにその無法地帯感。あ、無法世界?






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