学園世界のイロジカル
私は大分、この世界をナメきっていたらしい。




私より強いであろう零でさえも龍矢との攻防戦で1回でも拳や蹴りが当たることは無かった。




「んじゃ、俺今から仕事だから行くね。

多分また2日間帰れないや」





「分かった、いってらっしゃい」





「んじゃ、3日後を楽しみにしているよ」





笑顔を浮かべ立ち去った龍矢は、気付いた時にはもういなかった。





「…相変わらずだな、アイツ。

すげえ忙しそ」



「柊!」





今日の訓練は柊&龍矢コンビが私たちに色々教えてくれた。



残念ながらナミは実用魔術協会がかなり忙しいらしく、昨日、今日は来れなかったんだよね。




ポイセのチャットでもかなり謝ってくれたけど…



逆に私たちが感謝しなきゃいけない立場なんだから、全然いいのに。





いつの間にか、最初は嫌々だった訓練も好きになってきた。




元々体を動かすの好きだし!



なにより、龍矢に1ヒットもできないのが悔しい…!




柊やナミは普段、能力を使って戦うスタイルってのもあって、もちろん強いけど何回かヒットはする。



けど…龍矢にだけはなあ。





「んじゃ、解散。

俺も明日無理なんだわ。ごめんな」



「そういえばナミのチャットを先程見たのですが、明日は無理だと書いてありました」




「ってーことは、明日は訓練なしかー」








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