学園世界のイロジカル
黒い車に乗り込みと…僕も一也兄さんも、変わってしまう。


急に肩が重くなった気がした。



車は高級住宅地の奥にある、住宅地のなかでも大きいお屋敷の前で止まる。


でっかい門が開くとでっかい庭の一本道を車が行く。




「おかえり一也」


「ただいま帰りました、お母様」


「あら、零も」


「…ただいま帰りました、お母様」



お屋敷に入れば、さらに変わる。



「僕は部屋に行きますね」



「そう?じゃあおやつのクッキーはメイドに持っていかせるわね。

一也、行きましょう」



「ですがお母様、零も…」



「いいんです、一也兄さん。

では、僕は」



近くのメイドが荷物を持とうと手を出すけどそれを制して、僕は1人部屋へ向かう。




後ろ手で部屋のドアを閉め、一直線で机へと。




カバンから今日返して貰ったテストへと目を通す。

100の文字が踊る2枚の紙。もう、これはただの紙きれだ。




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