学園世界のイロジカル
化けの皮を破り捨てた女のもとへ、一直線に。
拾った本を振り上げて。
「きゃあ!!」
そして
僕の左目に、耐え切れないような激痛が走る。
「おい…なにをしている!」
「わ、私は悪くないわよ…この子が、この子が…いや、あの親子がいけないのよ…!!」
女の手には、近くにあった小さな銅で出来ている像があった。
緑色で塗られていたはずのその像は、一部が真っ赤だった。
後ろへ倒れこみ、左目に手をそっとやる。
どこから出ているのかは分からなかったけど、ぬるりとした感触がして…手を見たら、血だらけで。
けど
痛かったはずなのに。とても痛かったはずなのに。
僕は恐ろしいほど、冷静だった。
「…ご心配なさらず。
こんな怪我、すぐ治ります」
「おい、お前…それは転んでできたのと同じじゃないんだぞ!」
「分かっています。
しかし、この家贔屓の医者に行けば…変な薬をその女に使わされて失明するかもしれないじゃないですか」
僕の言葉にビクッと肩を震わせる女。
なぜか、滑稽だと思った。
「…そうよ、あんたが悪いのよ…あんたが、あんたが…!」
この女はなにを言っている。
なにを根拠に"こたえ"を出している?
拾った本を振り上げて。
「きゃあ!!」
そして
僕の左目に、耐え切れないような激痛が走る。
「おい…なにをしている!」
「わ、私は悪くないわよ…この子が、この子が…いや、あの親子がいけないのよ…!!」
女の手には、近くにあった小さな銅で出来ている像があった。
緑色で塗られていたはずのその像は、一部が真っ赤だった。
後ろへ倒れこみ、左目に手をそっとやる。
どこから出ているのかは分からなかったけど、ぬるりとした感触がして…手を見たら、血だらけで。
けど
痛かったはずなのに。とても痛かったはずなのに。
僕は恐ろしいほど、冷静だった。
「…ご心配なさらず。
こんな怪我、すぐ治ります」
「おい、お前…それは転んでできたのと同じじゃないんだぞ!」
「分かっています。
しかし、この家贔屓の医者に行けば…変な薬をその女に使わされて失明するかもしれないじゃないですか」
僕の言葉にビクッと肩を震わせる女。
なぜか、滑稽だと思った。
「…そうよ、あんたが悪いのよ…あんたが、あんたが…!」
この女はなにを言っている。
なにを根拠に"こたえ"を出している?