学園世界のイロジカル
「…零、あとは任せろよ」



え?な、なにが!?



そう問う時間もなく、勢い良く腕を引っ張られ病室の外へ。



そして私の入れ替わりに医者の先生や看護師さんが何人も慌ただしく入って行く。



「え、ちょ、ちょっろ柊!?

どこ行くの!?」



「すぐそこの談話室。


そこでお前に…



零の昔話の続きを…俺が教えてやる」




柊の目はまっすぐ私をとらえて、強く見据えた。



真剣な様子のそんな柊の言葉に…私はうなずくことしか、できなくって。







「ほら、コーヒーで良いか?」



「あ、うん…」


談話室で手渡されたブラックの缶コーヒー。



そういえばさっきの零の話にも出たな、なんて思いながら飲む。




「…零の話の続きは、俺が言う」



「なんで?」



「ま、すぐ分かる」



零は私と同じ缶コーヒーを一口飲むと…また口を開いた。



「マルコ・コアロ先生。

世界が認める数学者」






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