学園世界のイロジカル
「へー」



……へ?




「いやー、

だから、忍者なの。忍」



聞こえていないとでも思ったのかニコニコしながらもう一度言う龍矢。


「にんにん」なんてポーズしながら言ったりしてる。






「「……はぁ!?」」




「いやーやっぱり仲良いね2人!」




「いやちょっと黙って!?

忍者?え?あの真っ黒な服着て、


人の感情コントロールして色々悪事働いちゃう奴!?」





「いやぁ人聞き悪いなあ。


五車の術って言うんだけどねそれ」






横にいる零はというと、


目を少し大きく開け、少し口を開いた状態で真っ直ぐに龍矢を見つめている。




「…いや、失礼なことを言いますけど」





「零はもともと失礼でしょ」





「椿、耳障りです。
うるさいので黙ってください」




あ、あら…辛辣…



いつにも増しちゃって…私、そろそろ傷つくよ、零…?






「やっと黙ってくれましたか。

質問ですが、ここは見たところ西洋の世界のように見えます。


忍者は日本で生まれた者…矛盾しているような気がしますが?」







心にダメージを負っている私など気にも留めず、零は龍矢に質問を投げかける。うぅ...




つ、冷たすぎるこの子…!!

安定だよ、キャラ全くブレてないよ…!







「あぁ、それは気にしないほうがいいね。

まぁ、答えるとすれば…



ここが、半世界だから、とでもいうべきかな」




意味深な笑みを浮かべる龍矢。



…まるで人を、誘い込むかのように。




1つ1つの言動全てが、まるで計算されたもののように感じてしまう。





…忍者、か。




龍矢が忍者でも…なんか、うなずいてしまうかも。










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