学園世界のイロジカル
9.決着
*
「椿ちゃんに関して最も怖いこと。
それは"全て盗んでしまう"ということ、かな」
「…どうゆう意味?」
龍矢は笑顔を浮かべながらも、やはり心配そうな顔つきは消えていない。
なんだかんだ優しい奴だ、と思う。
とりあえず椿ちゃんの家に勝手にあがらしてもらったけど、別にやましいこととか考えてないよー?
そうゆう時はそうゆう時なりの空気で来ますよ、僕だって。
…まあ、それは置いといて。
「椿ちゃん…あの牛男を倒す時、
躊躇なんてなさそうだった」
「………なるほど」
さっすが龍矢。もう分かっちゃったのか。
…僕が調べた限り、椿ちゃんは人を倒す学生決闘に最初は戸惑いもあった。
けどそれはとりあえずなんとかなったんだよね。
でもいきなり人外を…あんなに簡単に倒せるとは思わないんだよなー。
攻撃って意味じゃなく、
精神的な面で。
勝手な推測だけど。
椿ちゃんは……もしかしたら、血だとか戦いだとか……そうゆう類(たぐい)に、今までに触れたことがあるのかもしれないなぁ……
「椿ちゃんの能力の詳しい話は…
椿ちゃんが起きたら話すからさー」
「…分かった」
龍矢は立ち上がると、外に出て行った。
うーん、僕を女の子の家に1人置いて行くことに戸惑いはなかったのかなー…
ま、さすがに病人は襲わないよ!……多分!
すやすやと眠る目の前の女の子に、そっと笑いかける。
「やっぱり……君は面白い」
僕の声は、きっと誰にも届かなかった。
「椿ちゃんに関して最も怖いこと。
それは"全て盗んでしまう"ということ、かな」
「…どうゆう意味?」
龍矢は笑顔を浮かべながらも、やはり心配そうな顔つきは消えていない。
なんだかんだ優しい奴だ、と思う。
とりあえず椿ちゃんの家に勝手にあがらしてもらったけど、別にやましいこととか考えてないよー?
そうゆう時はそうゆう時なりの空気で来ますよ、僕だって。
…まあ、それは置いといて。
「椿ちゃん…あの牛男を倒す時、
躊躇なんてなさそうだった」
「………なるほど」
さっすが龍矢。もう分かっちゃったのか。
…僕が調べた限り、椿ちゃんは人を倒す学生決闘に最初は戸惑いもあった。
けどそれはとりあえずなんとかなったんだよね。
でもいきなり人外を…あんなに簡単に倒せるとは思わないんだよなー。
攻撃って意味じゃなく、
精神的な面で。
勝手な推測だけど。
椿ちゃんは……もしかしたら、血だとか戦いだとか……そうゆう類(たぐい)に、今までに触れたことがあるのかもしれないなぁ……
「椿ちゃんの能力の詳しい話は…
椿ちゃんが起きたら話すからさー」
「…分かった」
龍矢は立ち上がると、外に出て行った。
うーん、僕を女の子の家に1人置いて行くことに戸惑いはなかったのかなー…
ま、さすがに病人は襲わないよ!……多分!
すやすやと眠る目の前の女の子に、そっと笑いかける。
「やっぱり……君は面白い」
僕の声は、きっと誰にも届かなかった。