学園世界のイロジカル
「よーし、やる気出てきたー!

……絶対ナミも龍矢も、見つけよう…!」





聳え立つ王城を見上げて誓う。


絶対に2人を見つけてみせる!




「…その必要はないよ」




突如そんな声が、私たちに降り注ぐ。



気付けば、周りが…闇色になっていた。




「なに、ここ……」


「おい、どうゆうことだ!?」


「分かりません、ですが…確かにさっきの声は……」



……龍矢。



龍矢が、いる!





「龍矢!?どこ…!?」



ただ闇の中、叫ぶ。


けど…物音1つしない。ただ私の声が響くだけ。





「おい龍矢、出て来いよ!!」




「…ああ、ここにいる」




声の方を向く…けど、目の前は変わらず闇。


けど確かに目が慣れて、シルエットが浮かび上がっていた。



これは…龍矢?



歩こうと足を動かそうとするけど…全然動かない。


もしかしてこれも龍矢が…?





「悪いね、みんな。

それと…天草を助ける必要はない」




「龍矢、どういうことですか?」




「俺も探さなくていい。

俺は大丈夫、死ぬなんてヘマしない」




「おい聞けよ、龍矢!

お前は今どこにいる!?ナミの失踪に関わってんのかよ!?」




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