学園世界のイロジカル
そうだな、と言って笑った柊は、静かに手を振った。




それに振りかえした私たちは、「おやすみ」と言いあってから部屋に入る。




……なんか、疲れた。





ドサ、とお風呂にも入ってないのにベッドに倒れこむ。



うー…眠い……でも、お風呂…入らなきゃ………





そんな意思とは真逆に、私は深い眠りに落ちていった。






*




「…うそ、でしょ……?」



寝起きのボサボサの髪の毛を手櫛で整えながら、私はつぶやく。



点いているテレビの画面を食い入るように見つめながら。



…だってだって、絶対ウソ!






「丸2日寝てたってどーゆーこと……!?」





正しくは丸2日と半日近く…!

なんか季節も変わってきたらしいし…


そりゃそうだよ、5月から6月になってるもん…!



現在お昼の12時。



なんかやけにお腹空いてるなとは起きた時思ったけど…


丸2日と半日飲まず食わずだったら、そりゃあお腹が空くに決まってる!





それに今日は、柊から連絡が来るはずの日……





は、早く用意しなきゃ!



お風呂にとりあえず入って、髪の毛を乾かして、いつも通りの格好に着替える。


ちょうど着替え終わった時、ピーンポーンと家のチャイムが鳴った。




誰だろう…柊?




「はい!」



「………びっくりさせないでください」




思いっきりドアを開けた先には……零。


零もやけにこざっぱりしてる。




もしかして零も…今起きたところだったり?




「椿も1時間ほど前に起きたのですか?」



「うん!零も!?」



「はい……僕は一応昼食もとりましたけど」



「私もなにか食べよ!…うーん、そういえばインスタントのラーメンが…!」




零を家に入れて、お湯を沸かす。



…3分後、美味しい美味しいラーメンができました。




「やっぱりラーメンって美味しい!」



「椿っぽいですけどね。1番好きな料理は?」



「ラーメンも好きだけど…やっぱりビーフシチューかな!」



「…椿っぽくないですね」




し、失礼な。



まあ確かにビーフシチューが好きなのは、ある人の受け売りだったりするけども。



でもやっぱりシチュー系が大好きだなぁ。











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