学園世界のイロジカル
「そ、それはともかく!

…なんで私たちこんなに寝てるの?いくら疲れててもあり得ないんじゃ…?」



丸2日と半日、一瞬も目を開けることなくぐーすかぐーすか寝るなんて、ちょっとあり得ない気がする。




寝るのが好きな私ならまだともかく、あの零でさえ。



それに、ほぼ全く同じ時間っていうのも気になるし……




「…多分ですが、龍矢がなにか僕たちにしたのだと思います」



「龍矢が!?」



なんで!?



「簡単でしょう。

僕たちを動かさないためです。

根拠はありませんが、龍矢でほぼ間違いないかと」



「じゃあ柊も…?」



「ええ。柊の家に行ってみましょう」




5分もせずにラーメンを平らげた私は、零と一緒に外に出る。




…しばらく家から出てなかった間に、大分暖かくなってる。




あの日の夜はあんなに寒かったのに……





「椿、ちょっと止まってください!」



「ん?どうしたの零?」



立ち止まって振り返る。


確かにずっと走ってたけど、まだ大した距離走ってなんか…





「柊からメッセージが来ました。

僕たちは行かなくていいでしょう」




「え?…あれ、私の方にも来てる…」






【俺もついさっき起きたところだ。

急いで動きたいところだけど、仕事が大分たまってる。

消化しないと自由に動けそうにもねえ。

だからまた明日、もしくは明後日話し合うぞ。

いいか、決してお前らだけで動くな。

安心しろ、2人は無事だ】




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