学園世界のイロジカル
5.龍蛇神
*
ただ、走る。
体はもう、傷だらけで、血だらけ。
したたる汗と血を一緒に拭いながら、また俺は走り出す。
「もうやめて!お願い…やめて!!」
彼女のそんな泣き叫ぶ声を聞いたのは、何年ぶりだろうか。
安心して。
言ったじゃん、あの日に。
「俺の命が最期の時を数え終わるまで、
俺はお前を……全てから護るから」
俺のつぶやきなんて、絶対聞こえないだろうに。
「お願い、やめて龍矢…もう、龍矢の体が……!」
どこかで泣き叫ぶ彼女の声。
俺に降り注ぐ矢の雨。
さすが半世界最大の練習室…ただならないな。
…まるで、戦争だよ。
しかも、負け戦?
…いいや、俺にはまだ使命がある。
彼女を護るんだ。
「俺は、彼女だけでも護ると決めた。
あの日、あの場所から…
"龍"の名にかけて」
俺はただ、体を動かし…無心に敵を1人1人倒していく。
無心、っていうのは嘘かもしれない。
だって…
昔のことを、思い出しているのだから……
ただ、走る。
体はもう、傷だらけで、血だらけ。
したたる汗と血を一緒に拭いながら、また俺は走り出す。
「もうやめて!お願い…やめて!!」
彼女のそんな泣き叫ぶ声を聞いたのは、何年ぶりだろうか。
安心して。
言ったじゃん、あの日に。
「俺の命が最期の時を数え終わるまで、
俺はお前を……全てから護るから」
俺のつぶやきなんて、絶対聞こえないだろうに。
「お願い、やめて龍矢…もう、龍矢の体が……!」
どこかで泣き叫ぶ彼女の声。
俺に降り注ぐ矢の雨。
さすが半世界最大の練習室…ただならないな。
…まるで、戦争だよ。
しかも、負け戦?
…いいや、俺にはまだ使命がある。
彼女を護るんだ。
「俺は、彼女だけでも護ると決めた。
あの日、あの場所から…
"龍"の名にかけて」
俺はただ、体を動かし…無心に敵を1人1人倒していく。
無心、っていうのは嘘かもしれない。
だって…
昔のことを、思い出しているのだから……