学園世界のイロジカル
「待っててください。

今、僕着替えるので」




「え?制服のままでよくない?」




…何よ。


そんな、呆れた顔しなくてもよくない…?





「今日は休校日ですよ?

制服を着ている人なんて、いるわけないじゃないですか。



それに龍矢も昨日は制服じゃありませんでしたし」





「あー、そっか…

じゃあ私も着替えてくる!


15分後、また来る!」




隣の家って移動楽だなー。移動10秒しないし。



と、そう思いながら家の中で大した数もない服をあさる。





「んー、

ま、こんなもんか」




私の恰好って、大体いつもこうだ。



春夏秋冬、大して変わることなどない。




超・お気に入りの赤色パーカー。


赤って言っても、ちょっと薄めだけど。



今までの友達は口をそろえて、



「椿=赤!

赤=椿!」




という。

イメージカラーっていうのかな。



ま、赤を好きになった理由もあるはあるから…


きっとそのせいもあって、赤色を好んで着るようになったんだよね。



しかもこのパーカー、ちょっと珍しい形してるの。




フードが付いているのは普通なんだけど、


丈が私のお尻を隠すぐらい長いんだ。





しかもジッパーが2つあって、完全に前を閉めるだけじゃなくて、



部分的に閉めることができるのだ。



私はいつも胸上からお腹の真ん中まで閉めてる。





< 36 / 533 >

この作品をシェア

pagetop