学園世界のイロジカル
2.沙羅
*
キラキラ輝くネオンに背を向け、ただふらりふらりと歩いていく。
着ている服はボロボロで、ベージュの大きめのヨレヨレコートを羽織って隠していたけど、そのコートももうボロボロ。
けど着ないよりはマシ。
人が朝から夜まで1日中歩き回る大都会では、できるだけ身なりを良くした方がいいだろうから。
「…ねえ、あの子…」
「知らないのかい、キミ。
もう少し奥に行ったところに路地裏があるだろ?
そこはこうゆう家がないやつらが生活しているところなのさ」
「じゃあ、助けなくていいの?」
「ああ。あの子を助けるのは、警察に任せよう」
流暢な英語でされる会話に耳をすましながら、美男美女カップルの横を通り過ぎる。
そう、私は1人ぼっち。
産まれた時から、1人ぼっち。
物心ついた時には、孤児院にいた。
わずか3歳の時に孤児院は潰れ、私は余儀無くこのスラムのようなところで生活をしていた。
…といっても、少し出たらNY。
大都会だけれど。
キラキラ輝くネオンに背を向け、ただふらりふらりと歩いていく。
着ている服はボロボロで、ベージュの大きめのヨレヨレコートを羽織って隠していたけど、そのコートももうボロボロ。
けど着ないよりはマシ。
人が朝から夜まで1日中歩き回る大都会では、できるだけ身なりを良くした方がいいだろうから。
「…ねえ、あの子…」
「知らないのかい、キミ。
もう少し奥に行ったところに路地裏があるだろ?
そこはこうゆう家がないやつらが生活しているところなのさ」
「じゃあ、助けなくていいの?」
「ああ。あの子を助けるのは、警察に任せよう」
流暢な英語でされる会話に耳をすましながら、美男美女カップルの横を通り過ぎる。
そう、私は1人ぼっち。
産まれた時から、1人ぼっち。
物心ついた時には、孤児院にいた。
わずか3歳の時に孤児院は潰れ、私は余儀無くこのスラムのようなところで生活をしていた。
…といっても、少し出たらNY。
大都会だけれど。