学園世界のイロジカル
「零の...こと…?
…何それ、会長さん」
「あ、俺の事は柊で良い」
「んじゃ、改めて。
零のことって…どうゆうこと、柊?」
柊は、急に右手でなにもない空間をつかむように手をギュッ、と閉じる。
その刹那彼の右手が、光に包まれた。
「…い、今…どこから!?」
「ん?…空間から」
光が消えた瞬間、今…すぐに、あの黒いタブレットが出てきた…!
「なんで!?」
「…これが俺のアイテムだから」
「…いや、なんのアイテムだよ」
いや…待てよ。
分かったかも、分かっちゃったかも!
「もしかして、学生決闘で使うアイテム…ってこと!?」
私の言葉に、柊はコクッとうなずいた。
いえい、正解!
「この世界にはいろいろな職があるだろ?
俺は研究者。化学から工学まで幅広いけど、主に科学系を研究してる。
けどアイテムは工学系だけどな」
「へー…研究者かぁ、かっこいいね」
「今はちょっと用事があるから制服だけど、普段は白衣だしな。
研究者は大体普段着が白衣だから、一目でわかると思うぜ?」
…柊、何気に似合うかも、白衣。
ちょっと脳内再生してみるだけで、かなりかっこいい。