学園世界のイロジカル
「なに人の顔見てぼーっとしてんだよ。

それでどうなんだよ、知りてえの?」




…ホントにこいつ、会長なんだろうか。



俺様口調だし、自分勝手だし!?





…ま、それはともかく。


…零の、秘密?




いや、知りたくないって言えば嘘になる。


けど…零は知られたくないんじゃないのかな。




「罪悪感なら感じる必要ねぇ。

コレで調べれば一発で出る情報だし、お前も日ごろからニュース見れてば知ってる事件にあいつは深くかかわってるんだからな」



そう言ってタブレットを操作する零。



ニュースって…零、どんだけ大きな事件にかかわってんのさ。





確かに、15歳でイギリスという異国の地の大学に進学した事態、一種のニュースだし。






「名前さえ検索キーワードに入れれば、一発で出てくる」




慣れた手つきでタブレットに文字を打ち込む柊。




「っ、でも…」



「何ギャーギャー人の事で騒いでいるんですか。


非常にうるさいです。黙ってくれませんか」




「れ、零!?」






急にドアを開け、出てきたのは零だった。


明らかに不機嫌そうな顔をして、柊を睨んでいる。




< 43 / 533 >

この作品をシェア

pagetop