学園世界のイロジカル
「心外だな。うるさいなんて。


そもそも自分が蒔いた種だろ?この学園を選んだのも、全寮制で人目が付かないからって聞いたけどな」




「確かにその通りですけど、その情報を拡散するのはどうかと思いますが?」





…な、何この空気…!


2人の間にCG加工もしていないのにバチバチって感じで稲妻みたいなのが飛び交っているよ…!?





「ま、まあ、まあまあまあ!


落ち着いて2人とも?ね!?」




「…椿の言うとおりです、こんな情報拡散男と話しても内容がループするだけです」




「俺も同意見。


それに、どっちにしろ俺は外部組に用事があってここに来たわけだからな」





…なんとか、解決(?)



…したはず。






「で。何の用なんですか」




「それはもちろん、この世界に生きていくうえで必要な説明さ」






…2日前だったら「はい?」って感じな反応になる言葉も、


今なら真剣に耳を傾けてしまう。



やっぱり…受け入れてきてるのかも。






「まず、2人はこれを渡さなきゃな…



これは俺が所属する工学系研究チームで作られたものだ。



これがなきゃ生きていけないと思え」





そう言って、柊お得意の…何もない場所からある物を取り出した。





「ま、こーゆー空間を操作する自体が俺の能力の一種でもあるからな」




…やっぱり、受け入れられないかも。話が理解できないし…!






「…って、コレ…

スマホ?」




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