学園世界のイロジカル
冗談だろ?とか言って笑った柊も…すぐに、「マジかよ…」と言って黙り込んだ。




もし、王家がわざとこの日を選んだとしたら。



私は絶対に…許さない。許せない。





「…椿は、どうしたいのですか」




零…


…私は、




「…私は…この10年間、7月22日になると毎年悲しい気持ちになって。

周りからも心配されたことがあるほど」




…思い出しちゃうんだ、この日になると。



沙羅の笑顔も、泣き顔も、怒った顔も、全部。




「だけど、だけどね。

…もうダラダラ引きずってちゃきっと、沙羅に怒られちゃうからさ」





私は自然に…笑えていた。





「7月22日を…沙羅の無念を成し遂げられた日で、毎年悲しいだけじゃなくて沙羅に誇れるような日にしたい!


だから、



…この日に、しよう」






決めた今でも不安だ。



7月22日に…私の全てをだしきれるかさえわかんないんだよ。





…毎年毎年、この日だけは私の元気もついていかなかったんだから。





でも…この日をあっちが選んだのなら、逆に負ける訳にはいかない!




…私が沙羅のあの日の悲劇を塗り替える。






「…椿も賛成。

これでいいんじゃないですか、柊」




「おう…!

…よし、じゃあお前らよく聞け。



決行日は7月22日の…そうだな、正午ピッタリ。



…半世界を壊すか救うか、2択に1つの戦いだ」






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