学園世界のイロジカル
「みんな、行ってね。

あたしは特等席で見ているから」




思い出して…この声、あの森よりまえに聞いたことある!



絶対に!



…どこで!?




「ちょっと2人とも!?なにぼーっとしてんの!

魔物たちが突進してくるからー!」




ナミの叫び声で、やっと私は現状を理解した。


周りから一気に…魔物たちが…!



…って、あれ?


ぼーっとしてたのは…私だけじゃない?



柊も…ぼーっとしてる。しかも、まだ。




そんな柊に向かって、大きな大きな鳥が向かうのが見えて…!




「柊、危ないって!」




横から走りながら柊の肩を掴んで、その反動で足を上げて迫ってくる鳥を蹴り上げる。



けど、さすが魔物!



強烈な蹴りでも1回食らっただけじゃ…まだ飛べてる。




柊が目を大きく開けてるだけだし!


驚いてる暇あるんだったら動きなさい!




「柊どうしたのぼーっとして!私も人のこと言えないけど!」



「ああ…いや、そんなわけねえんだ…」



「なにが!」




迫ってきた鳥に肩を狙われそうになったのを急いで避け、そのまま鳥をしゃがんでから蹴る。



グアッ!という鳥の鳴き声がしたと思ったら…急に高いところから、ぱさり、音をたてて落下してくる。








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