学園世界のイロジカル
よし…もうこれで大丈夫…かな。




「ココ!もう倒した…あんたも出てきて!」




私の様子を見ていたココに言う。



…なのに彼女は、ふっと笑った。




なに…!?





「まだ終わりじゃないですよ、椿さん。

ここからがあの子なんだ」


この声は……菊…!?

いつから……!?






そして…また、魔物はゆっくり起き上がった…!



しかも…さっきまでとは比べ物にならないほどの殺気!



そのでっかい身体全体から放たれるこの感覚は…なに?





グアアアアアアアアアアァァァ!!




そう叫んで、金棒を持たない手で私めがけて飛んでくる。



ダメだ!



急いで身をひるがえすけど、間に合わず鋭い爪がほおにかする。



ほおから…たらり、一滴の血が流れた。



…うう、いたい…!





けど私のそんな気もしらず、また再び襲ってくる!




避けられない、絶対に!




長い長い爪が、私に届く…



寸前、ぎゅっと目を閉じた。





…あれ?



なんで痛みが…襲ってこないんだろう?




うっすら目を開けると…私はその疑問が一瞬でわかった。




柊が私の目の前で壁を作って、魔物の攻撃を防いでる…



…いや、防いでいたんだ。




力に耐えきれなくなった壁は私の目の前でパリンと割れ、



長い爪が柊の左肩に刺さった。




「かっ…!く、あ…!!」



「柊!」




1度元の体制に戻った魔物。



けど、すぐに…



ナミの魔法で簡単に動きを封じられてる。




< 483 / 533 >

この作品をシェア

pagetop