学園世界のイロジカル
「今も好きなのかと聞かれたら、自信持ってうなずけるかは分かんねえよ。

だって…好きなのに、あいつを重ねて何人かの女とも関係持っちまったし」




いつもの私なら「最低!」とか言ってたかもしれないけど…


柊の顔を見たら、そんな言葉でなかった。



すごく…痛くて苦しいはずなのに、


にやっと笑ってるんだ。




「俺はあいつに会わなきゃいけねえ…いくらあいつが会いたくなくてもな!」




ナミの魔法が解けた魔物の手が、柊へと向かう。



すぐにタブレットを操作して…間に合うだろうけど、この力は…!





………その瞬間、魔物が…まるで、魔物の周辺だけ時が止まったかのように、動かなくなった。




そして、ゆっくり…後方に向かって倒れていって。



大きな大きな音をたてながら、ついに…倒れたんだ。





私はもちろん、みんなも…柊も驚いた顔をしていた。



なんで、急に…?



ココ!ココは…




「…え…?」




なんで…


なんでココ、泣いてるの…?



< 485 / 533 >

この作品をシェア

pagetop