学園世界のイロジカル
急になにを聞いてんのか?とでも言いたげなその顔。



仕方なさそうに1つため息をついて…でも、すぐに悲しそうな顔を浮かべて…柊は言った。






「……俺のところにいる時は、苗字は佐々木。


佐々木、ココ…それがあいつの名前だよ」





…柊の後ろの方で、ココが…泣き崩れた。




う…そ……ココが?あのココが?




柊が恋してた…メイドさん!?




ココは、手を延ばす。



柊に…向かって。



でも、届かない。見えてない柊に、ココがすぐそばにいるなんて絶対に分からないこと。





「柊…ごめん…ごめん、なさ…い……」




なんで、



なんでこんな近くにいるはずなのに。





2人はすれ違ったまま…?





「柊、実は…!」




「愚かな女です」





…そして、



ココは…



背中になにかが刺さり、そのまま、床に倒れた。



手を延ばし…最後まで柊の名を呼びながら。



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