学園世界のイロジカル
例えようのない怒りがふつふつと湧き上がってくる。




ココは…なにかの事情で、ここにいるんだ。



まだその事情がなにかは、分からない、でも…



…きっとまだ、柊のこと…!




「…そんな目で見ないでください、椿。

あの女が愚かだということは椿から見ても明確だったはずですよ」




「…愚かなんかじゃない!」




「愚かですよ。

自分の心にとらわれ、自分がなにをすべきなのかを忘れ、そして自分のためだけに俺たちを裏切った。

あんな女、信じない方がよかったんですかね」





…これが本当に一国…じゃなかった、一世界の王子か。



くっくっと楽しそうに、でも残酷に笑う菊を見て…私のイラつきは増えるばかり。





「ぜっったいに…あんたたちからこの世界、護ってやる!!」




「ほぉ…

じゃあ、始めましょうか。


ちょっとした、戦争を」





菊が笑い、椿は睨む。




2人がどこか似ているように感じた零は、その2人から目が離せなかった。







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