学園世界のイロジカル
「やーっと着いたー!」




「黙ってくださいうるさいです」




…謎の階段部屋から出た瞬間に、零の口から暴言が放たれる。


けど、なんかそれもほっとしちゃう感じ。


もちろん柊もアレン君もいるけど…龍矢はいない。




私たちがいるのは…とっても広い場所。



田舎から下った町に、体育館があったけど…その2倍ぐらいありそう。



目で見積もって、大体100m×100mぐらいはあるって。



下は高級そうな赤のじゅうたん。目の前にはずらららーっとまるで結婚式のように四角いテーブルが並んでいる。




見上げればでっかいシャンデリアがいくつかと、もっと奥の方の中心にステンドグラスが。鮮やかな赤薔薇が描かれていた。



壁はやはり石壁。けど、これまたでっかい大きなカーテンで覆われていて、日光が私たちのところには届かなかった。



つまり、場所は広くなって豪華になっても…さっきと変わらず、とっても薄暗い!




そう思ったところで後ろからナミがやってきた。





「…あれ、ここって…」




来た途端そんなことを言うナミ。



…柊もアレン君もナミを見てうなずいてるし、知らないのは私と零だけ?




「ここは王家の親族が使っている城だ。


つい2時間ほど前まで、中学生たちの新歓が行われていた場所だ」




「お、お城…!

だからこんなに広くてキレイなんだ」





「僕も中学の時の新歓で3回来たことあるけど、もう2年も来てなかったんだぁ。


何か、懐かしい…!」






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