学園世界のイロジカル
「一瞬でただの塊にしてやるよ。


人形さん」





人形たちは柊の言葉を全て聞き終える前に、一斉に柊に向かって飛んだ。



その様子にニヤリと微笑んだ柊は…悔しいけど、とてもかっこよくて。





「さぁ、magic showのはじまりだ」





彼らを見据えながら画面を操作する右手。



覗いた画面は英数字列が混ざっていて全く意味が分からないけど、



まるでEnterキーを押すように強く画面をタップした。



…するとまるで、噴水のように割れた花瓶からでた水が一気に噴きあがった。




いや…あの水、黄色っぽいような…




そう思った瞬間、人形たちは柊に手を伸ばせば届く位置にいることに、私はやっと気付いた。





危ない!




そんな不安もかき消すかのように。





柊は余裕の笑みを浮かべながら体をひねり背中を反らして、後方に勢いよくバク転をした。



人形たちがさっきまで彼がいたところに着くころには、もう着地をしかけているような、すっごいスピードで。





_ガアアァァン!!





机に勢いよく突っ込んだ人形たちが、机もろとも倒れる。



その隙を見逃さない柊は、倒れこんだ5体にまた空中から取り出した赤い薬品を一気にかける。





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