学園世界のイロジカル
目の前の不良(仮定)君はわざとらしく大きなため息をつく。






「僕は不良ではありません。母親がイギリス人なだけです。

目は生まれつきですし、ピアスは昔住んでたイギリスのルームメイトから貰った品です。



人を見た目で判断するとか馬鹿なんですか。阿呆なんですか。人間のクズですか」





急にペラペラと喋り出す不良…じゃなかった、この目の前の男子の言葉に、




私は…多分、口をぽかーんと開けているだろう。





「…し、失礼だね本当にあんた!


誰でもあんたを見たらそう思うっての!」





「そうですね。私はあなたを見たとき五月蝿そうと思いました。

すいません」





「〜っ、もうムカつくなぁ、あんた!」






不良もどき君は呆れたような、哀れむような目をこちらに向ける。


それにまたカチンと来た訳だけど…ここは大人な私だ、



黙ってやろう。うん。






「僕の名前はあんたではありません。

二階堂椿さん」






…なんで、この不良もどき君私の名前知ってるんだ?



私の思考が顔に出ていたのか、不良もどき君は面倒くさそうに説明を始める。






「新入生名簿を貰ったでしょう?



この程度の人数、誰でも覚えられます」






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