学園世界のイロジカル
「いやいや笑い事じゃねえよ!?


アレン、ああ見えて結構強い方だからな!?操られたら...」





「まあまあまあ!!慌てないで。こっちには、

第一席様がいるんだから大丈夫!ね、椿!」






「...一応あなたも二番目でしょ」





龍矢といいナミといい、ホントにこの人たちは自分が強いという自覚があるんだか。


いや...あるからこその余裕、かな。



今もへらへらナミは笑ってるけど...分かってるのかなあ。結構気にしなきゃいけないことがあるんだけどなあ。




いや、絶対分かってないと思う。



ちら、と横目で零を見ると、やっぱり同じ事を考えってるっぽくて。





「...零、言ってやりなさい」



「はい」




私たちみたいな、ここにいる2人や龍矢やアレン君とは違う非実力者は、みんなが新歓に間に合うことをサポートすることしかできない。



戦えないし、戦うことの作戦も考えられないし。




「僕たちだからこそ、こう言ったところに目が行ってしまうんです」




【19:15】




「あと15分。

“Q“も見つからないし、龍矢もアレン君もどこか分からないのに...


あと15分でいろいろ片付けられるの?」






「慌てないで、ってちょっとは慌ててもらわないと。

僕たちが言える口じゃありませんが...」





別に打ち合わせてもないのに、自然と零と目が合う。



私は思わず笑っちゃったけど、零は相変わらず仏頂面だったけど。






「みんなには間に合ってほしいし?」

「右に同じです」





表情が違くても、思ってることは同じだった。





みんなには、新歓に間に合ってこの世界の中心人物の1人になってほしい。









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